ボーイズラブゲーム 攻略&レビュー

過去サイトの復刻版(2000年~2009年まで)

レビュー◆銀のエクリプス

タイトル 銀のエクリプス
発売日 2008/07/31
私的ランク ★★★★
制作元 Nine's fox
ジャンル アドベンチャーノベル
定価 ¥6800(税込¥7140)
対応 プレイステーション2
年齢制限 12歳以上対象
ボイス
宮田幸季
一条和矢
諏訪部順一
小西克幸
真山ゆうひ
杉田智和
伊藤健太郎
三木眞一郎
(アーシル)
(カーティス)
(ロドニー)
(カルム)
(リーウェン)
(フェイフォン)
(ソウハ)
(アーヤ)
※声優名一覧は→コチラ
攻略 攻略ページは → 【コチラ】
内容 主人公アーシルが眼を覚ましたとき、そこは全く知らない場所だった。
見たこともない場所、知らない人々、街並。
そこでアーシルは医師であるカーティスに出会い、助けられる。
記憶を失っているアーシルは優しいカーティスの申し出で一緒に暮らし始めることになるが、そこで毎夜不思議な夢を見るようになる。

『夢』の舞台となっているのは19世紀の船の中で、そこでの自分はカーティスと知り合いであり、共に旅をしているらしいのだ。
夢の中で、自分の知らない過去を持つ『アーシル』。
向けられる敵意と船全体を覆うなにか重く悪い予感に、アーシルは不安を掻き立てられる…。
 
シナリオ :片桐由摩
原画 :木菟あうる
システム

機能
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可)
・読み直し機能:あり(音声リプレイ:可)
・CG鑑賞モード:あり(78枚)←パーツ替えを含むと139枚
・シーン鑑賞モード:あり(74シーン)
・BGM鑑賞モード:あり(18曲)
セーブポイント:40
・END:4

・キャラ別音声オフ:可
・キャラ別音量調整:可
感想 当サイト初のPS2ゲームのレビューです。
FANATICAのフルリメイク版とくれば、買うしかないでしょう!

面白かったです。が、長かったです。果てしなく。
総プレイ時間は約24時間でした。初回で13?14時間かかったのがツラかった。
ですが、真相ENDのために最後までプレイして良かったなと思えました。
FANATICAがOKだった人には是非オススメしたいゲーム。
(ただし、霜波が好きだった人にとってはいただけないかも)
旧作で書けなかった部分を、よくまあこの全年齢で見事に書ききったなぁ、と。

恋愛感情重視のゲームではないので、それを目当てにすると拍子抜けするかも知れません。
私自身、当初それ目当てでプレイしていたら、かなり途中で飽きてきました。
概ねカプ固定な感じになっていますが、そもそもカップルという言葉があまり適切ではないような。
愛欲ではなく保護欲、恋愛ではなく友愛、恋している相手ではなく大切な相手。
そしてある意味、溺愛です。甘々です。保護者的に。
なお、最終ルートの真相END以外、ハッピーENDではありませんのでご注意を。


■シナリオ
FANATICA同様、読みやすいタイプの文章でした。
事前情報の通り、完全に新作と言って差し支えないほど、内容は変わっています。
同じモノを期待するのはNG。
旧作は前世モノというのが前面に出ていた感がありますが、今回はまた異なる印象。
古代のシーンが極端に少ないからでしょうか。今回のメインの舞台は2008年と1898年ですが、アーシル本人が行き来していますし。
個人的には現代のシーンが多い今作は気に入っています。
なお、旧作をプレイした人間にとって、先の展開が完全に読めるというシナリオにはなっていません。これは新キャラがいる影響もあるでしょうね。

新キャラ、良かったです。フェイフォンルートもかなり楽しめました。
これじゃ声変わっても仕方ないですね。
フェイフォンは、アーシルの前でくつろいで酒飲んでるシーンが好きだなぁ。
打って変わって霜波は…。ものすごく悪役と化してますね。旧作くらいのが好きだったのですが…。

旧作はヘタレ攻めなカーティスに萌えたものですが、『銀のエクリプス』のカーティスは大人の包容力を持った青年になっています。
もうアーシル甘やかし放題(に見える)。
なので、カーティス&アーシルのシーンは、萌えるというよりほのぼのな気分で見ていました。
ちょっとばかり物足りなかったけど、真相ENDの爽快さで帳消しです!
すっきり綺麗に終わってくれました。
ラストで一気に盛り上がって、すとんと終わってしまったので、非常に後に残ります。後日談が読みたい…。

ついでにエピローグで主従が見られたのも嬉しい(笑)
やっぱ、友愛・敬愛にしか見えないですけれども。
あと、ラストのアーヤが予想外に格好良かった!

プレイ日記は → リーウェンカルム・フェイフォン・カーティス(真相)


■原画・CG
全体的に整っていて綺麗です。
線画・彩色共に丁寧で充分なレベル。PCの綺麗な画面で見たかったくらい。
(仕方ないけど、コンシューマは拡大すると画像粗いですね…)

ただ、なんとなく原画にバラつきがあったのが気になったかなぁ。
ちょっと由良さんっぽく見えたり、ゆうきあずささんっぽく見えたり…。
たまに顔が崩れます。面長になったりだとか、パーツ配置変だったりだとか。

立ち絵も変化するのか?と少し驚いたのですが、せっかくパターン作っているのですし、もう少しセリフ・進行に合わせて変わると良かったかな。
その顔のままかよ!と思うことがあったので。もう少しパターン数があるとまた違ったのかな?

あと、CG鑑賞モード。できれば差分は1枠にまとめてほしかったなぁ。
クリックで次の差分が見たい。
イマイチどこが変わってるのか分からないのもありますしね。
枚数自体は比較的豊富かな。同価格帯のPCゲームと比べても。


■BGM・音声
BGMはFANATICAとほぼ同じかな?
結構よく無音状態になるのが少しばかり違和感でした。
無音が合っているシーンももちろんあるのですが…。
そぐう曲がなかったのかなぁと邪推してみたり。

声はほぼ変わらず、ですね。
最初はリーウェンの新しい声に驚き、若干拒否反応出ましたが、最後には慣れました。
終わってみて、今回のような役柄であればぴったりだったと思います。
そして、フェイフォンが格好良かったですv


■システム
PS2をPCにつなぎ、PCの画面でプレイしていました。居間じゃプレイ出来ない。
なので、ついつい選択肢をマウスでクリックしてしまいます(笑)

ノベルゲームとしては充分な機能を備えているのではないでしょうか。
でも、メッセージ速度・オート速度の設定は絶対逆だと思う…。
MINが速くてMAXが遅い…ってなんだそりゃ。
当初それに気付かず、思うように進められなくて、うがーっ!てなってました。
オートのMIN値の方を最大にしたら、すごく快適なオートモードになって一安心。
長いノベルゲームなので、オートモードは必須です。
ちなみに冒頭のプレイ時間は、オートプレイでほぼボイスを聞いての時間です。

キャラ別音量調整があるのはありがたかったですね。
アーシルとリーウェンを少し小さめでプレイしました。
声高いとよく通りますし。

PCゲームではないので仕方ない部分ではありますが、セーブ画面にセーブした時間も欲しかった…。いつセーブしたものかが判別付かないので。

今までのCOREのゲームだと、コンプ後に何かしらのオマケがあったので、『銀のエクリプス』にもあるかなぁと思っていたのですが、何もなくて残念。
後日談、読みたいです…。
(2008/08/06)