ボーイズラブゲーム 攻略&レビュー

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レビュー◆Magia Mystica(マギア・ミスティカ) ~精霊魔術師~

タイトル Magia Mystica(マギア・ミスティカ) ~精霊魔術師~
発売日 2007/12/14
私的ランク ★★★★
制作元 b_works
ジャンル 学園魔術ファンタジーアドベンチャー
定価 ¥5,800(税込¥6,090)
対応 Windows 98/Me/2000/XP/Vista
年齢制限 15禁
ボイス ボイスなし
攻略 攻略チャートは→【コチラ】
内容 対《精霊》魔術機関《オグドアス》と呼ばれる魔術組織の中で育った精霊魔術師・真名瀬唯は、日本での《精霊》討伐任務を命じられる。
その任務地は全寮制男子校・星辰學院。
初めての同世代の少年達との共同生活と新しい出会い、因縁の出会い。
唯はすべてを乗り越え、《契約者》となる存在を見つけることが出来るのか…。

シナリオ :高野克巳、崎村侑子、山崎浅吏、月島百合
原画 :崎村侑子
システム

機能
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可)
・読み直し機能:あり
・オートモード:あり(調節:可)
・CG鑑賞モード:あり(キャラのいるCG:69枚+物体:5枚)
・CG鑑賞モード:→パーツ替えを含むと159枚+画面効果48枚
・シーン鑑賞モード:あり(50シーン)
・BGM鑑賞モード:あり(29曲)
セーブポイント:100
・END:12

・右クリックリターン:可
・マウススクロール:有効
感想 5,800円? 安っ!と思っていたのですが、なるほど…という感じでした。
とはいえ、コストパフォーマンスは良いかと。
2007年12月下旬は、3週連続でゲームが発売される嬉しいけれども悪魔な月のため、なんとしてもマギア・ミスティカを土日で終わらせたいなぁ…と思っていました。
でも、終わるわけないよね~とも。……1日半で終わってしまいましたよ。
終わらないと思って週中に年休取っておいたにもかかわらず…。

高クオリティのシナリオ&CG、練り込まれた世界観・設定、魅力的なキャラクター、さすがb_worksというべきなのでしょうか。5年の開発期間に見合うかというと断言は出来ませんが。
各キャラのイベントCGが少なく(戦闘シーンに半分近く取られています…)、イベント中に暗転が多かったこと、音声がなかったことは残念でしたが、それでも良作と呼ぶに相応しいゲームだと思います。
値段からしても仕方ないかとは思いますが、大作には至らないかと。
色々な意味で、ボリューム次第では大作になりうるゲームだっただけに残念。
セラフィムより上の評価を出したいですが、★は4のままで。→ランキング
もうちょっと各キャラとの個別シナリオが見たかったかな。でも、設定資料集のSSで萌えたので相殺。


■シナリオ
楽しめました。やや堅めではありますが、読みやすく魅せるシナリオであったように感じます。
設定に複雑な部分が多いのですが、説明くさくはなっていないのは良かったですね。
プレイ前に初回特典資料集の用語集見たらクラクラしましたが、プレイ中はまったく気になりませんでした。え?これなんだっけ?と思った記憶がほぼありません。
※初回特典資料集のSSは、プレイ前に読まない方が良いです。
 ぜひ、フルコンプ後か、リヒトルートプレイ後に!

総プレイ時間は17時間くらい。
共通のメインシナリオ量が多いので、初回プレイ以降はスキップ使用でプレイ時間短めです。
すごく物足りないと言うわけではないのですが、もう少し各キャラの個別イベントが欲しかったところ。恋愛成分が足りない…。
設定的にはもっとふくらませられただろうに、そうすればもっと萌えられただろうに、色々と惜しいゲームでした。
その後話もできれば欲しいですが、このブランドにそれはなさそうだし…。
ほとんど飽きずにぶっ続きでプレイし続けられたのは、短さのせいもありますが、やはりシナリオの力か。さくさく進む軽快さがありました。終了後が爽快。残らないとも言います。
シーンは結構読み返しているかも。ここ最近では珍しい傾向。

作業短縮のためなのか…、1~2章途中の共通シナリオは頂けませんでした。
序盤で調査の同行に朱里かリヒトを選べますが、途中途中どちらを選んでもまったく共通のシナリオが表示されます。急に変わるのでちょっと不自然。
それまでは文中で「朱里は~」等と書いてあったのが、「仲間は~」というような使い回し出来る言葉になっていたり、急に朱里のセリフが無くなり、唯だけが話し続けていたり。
ていうか、二人しかいないんだし、できれば2パターン作って欲しかった…。
2回目以降はスキップなので、初回のみのもやもや感ではあるのですが。

一番気になったのが契約シーン…。実際問題、何ヤってるの?という疑問の方が渦巻いてしまって集中出来ませんでした…。
種子はどこ? 下腹ってどこまでを差すのさ。イベントCGの手の位置は信用して良いの?
それ抜きにすれば楽しめたのですが。
ヘソにアナでもあいてんのかとかくだらない想像してみたり。
最終的にはケツに指突っ込んで魔力を放出してるだけってこと?
実際にヤってるのかと思いきや、前後の位置関係でどう考えてもムリそうだったりするのもあるし。
ていうか、個人的には、指なら指って書いて欲しい。“朱里のもの”とか変にぼかさないでいいんで…。
いっそ18禁にしてしまえば良かったんじゃない? 別にハードにしなくてもいいんだし…。15禁ってやっぱ中途半端ですよ。

朱里・リヒト・グレン・穂波・飛鳥井・村上・その他バッド(ソル・イアン・3P)の順にプレイ。
個人的にオススメのプレイ順は↓
1.朱里 2.リヒト・穂波・飛鳥井 3.グレン・村上・その他

で、その後に、初回特典資料集のSS『琥珀色の時間』を読むことをオススメいたします。
リヒトルートEND後の話なのですが…、なんだこの萌えるヤツらは!
ツンデレでらぶらぶ…。じゃれ合いって良いですよね…。
後日談最高!!
マギア・ミスティカの最終エピソードにふさわしい、未来ある内容だったと思います。
ゲーム本編が、というよりも、このSSが、私の中にマギア・ミスティカの足跡を残しました。もちろん本編ありきではありますが。
もう大好物なんです、こういうの…。
これを最後に読んだことで、このゲームへの評価がかなりアップしました。迷っていたのを後押しされた感じで。これなかったら、たぶんレビュー書きにくかったと思います。

プレイ日記 →朱里リヒト・グレン・穂波・飛鳥井・村上


■原画・CG
彩色と効果が特に綺麗。
原画自体はたまに顔あたりが微妙に見えることがあるのですが(古さのせい?)。
戦闘シーンでの魔法陣等の効果が映えてます。
ちなみにシステム・機能欄での「画面効果48枚」とは、魔法陣や光の発生・色変化等、キャラ自体は変化していない差分枚数になります。

立ち絵は一定で、フェイスウィンドウが変化するタイプです。
そこまで激しいキャラは少ないのですが、意外と表情豊かで良い感じでした。

一番の問題は枚数。枚数でないのなら、割り振り。
各キャラのイベントCGが5枚っていうのは…。村上ルートなんてたった2枚。
メインシナリオ・戦闘シーンに持って行かれすぎです。
その分、戦闘シーンは華やかでしたけれども。
どこに重点置くのかというのもありますが…。私はキャラに置きたい。
このシナリオの長さならもっと枚数見たかった。でも、この値段じゃ文句言えない。
難しいですね…。

CG差分も、輪郭線等の線画が動くのは非常に稀。ほとんど目・口元の変化だけでした。あとは効果系。
時間無かったんだろうなぁとは思いますし、労力も段違いなので厳しいとは思いますが…。


■BGM・SE
めずらしく音声なしのゲームです。
だからさくさく進んで早く終わったというのもあるのでしょうね。
聞いてみたかったなぁとは思いますが、まあ難しいだろうな、と。
ボイス無しでも充分すぎるくらい評価に値するゲームでした。
ある意味、早く終えられて良かったと思うべきなのか。次が控えている身としては。

BGMは世界観と合致していてよく盛り上げていたように思います。
予約特典のサントラ、聞いてないなぁ。いつか聞きます。
SEはたまにうるさかったかなぁ。音量下げました。


■システム
システム自体は、ビジュアルアーツ系なので特段の問題は無し。
たまに画面の切り替わりは遅いですが、気になるほどではないかと。
画面暗転効果だけではなく、日付の表示部分もクリックで飛ばせれば尚良かったです。
あれ、待つの面倒でCtrlキーで頑張ってスキップしていたのですが、うまく効かなかったり、未読まで飛ばしてしまったり。
2回もあるエンディングスキップできないのはものすごく面倒!と思っていたのですが、右クリックでスキップできた様子。先に知っていれば…。

画面デザインの話になりますが、システム画面は1画面にもっと情報詰め込んで欲しかった…。あんなに空白があるのに。
新しい画面を開くと、わざわざ閉じなければいけないのが面倒です。
しかもOKボタンを押さないといけないので、右クリックリターンもできないし。
コメントウィンドウ枠に付いているセーブやロードボタンはもう少し大きいと押しやすかったですね。

あとは、シーン回想画面。
最低限どのキャラかとシーン名(面倒ならせめて日付を)が欲しかった…。
見たいシーン探すのも一苦労ですよ。いちいちマウスオーバーさせないとならない。
さすがにここは不親切なように感じました。

(2007/12/16)

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