ボーイズラブゲーム 攻略&レビュー

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レビュー◆マスカレード~地獄学園SO/DO/MU~

タイトル マスカレード~地獄学園SO/DO/MU~
発売日 2006/05/26
私的ランク ★★★★
制作元 PIL/SLASH
ジャンル 鬼畜エロ系アドベンチャー
定価 ¥7500(税込¥7875)
対応 Windows 98SE/2000/Me/XP
年齢制限 18禁
ボイス
沼田ヒロシ
姫原頼武
八王子進
点野一味
大泉眞吾
高浦茂
犯人
(空野太陽)
(眞嶋リョウ)
(沖野靖広)
一条和矢
(青島刃)
(花山啓治)
(犬野忠輔)
声優名一覧は→コチラ
攻略 END攻略は → 【コチラ】  シーン回想攻略は → 【コチラ】
内容 姫原の命令によって深夜の校舎に忍び込んだヒロシは、校内で警官姿の不審な男と出くわす。
出し抜けに拳銃を発砲したその男は、逃亡中の凶悪犯だった。
ヒロシ達を人質にとった凶悪犯は、彼等に凄惨なゲームを強いる。
「絶望」という名の暗闇から最後に見つけ出すものはいったい何なのか…。

シナリオ :トム
原画 スズケン
システム

機能
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可)
・読み直し機能:あり(音声リプレイ:可)
・オートモード:あり(調節:可)
・CG鑑賞モード:あり(91枚)←パーツ替えを含むと245枚
・シーン鑑賞モード:あり(186シーン)
・BGM鑑賞モード:あり(13曲)
セーブポイント:54
・END:16

・右クリックリターン:可
・マウススクロール:バックログのみ有効
・キャラ別音量調節:可
・スカトロONOFF機能:あり
レビュー

感想
基本的に以下は、エロゲ系の鬼畜は好み・SMやスカは好物・でもBL萌え重視、というタイプの人間のコメントです。

マスカレード、面白くはありましたが、私的ヒットには至りませんでした。
こだわりを持って細部まで丁寧に作り込まれた良作、だとは思います。
問題は、私にとって萌えが極端になかったことか…。
萌えたとしてもそれらの持続性が非常に薄かったのも要因の一つ。


■シナリオ
楽園行と違って癖が無く、読みやすい文章でした。
うじうじ主人公のせいで+変態ビキニのせいで、序盤にたるくなることもありましたが。
これもスカ辺りからは気にならなくなってきたかな。
ハッピーエンドとソドムエンドの素っ頓狂な主人公がステキでした。

実際の現場は凄惨な状況でありながらも、悲壮な雰囲気にはせず、うまくギャグを織り込んだシナリオはお見事。
ニッチな分野ではありますが、全体に漂う軽妙なギャグさ加減で、苦手な人でもプレイしやすいようになっているのでは。
ねちねちとした感じがないため、凌辱という言葉のイメージが不思議と当てはまらない。
しかし、細部まで書き込むと生々しくなってしまうのでしょうが、みんなよくもああも簡単に異物挿入できるものだ。
人間死ぬ気になればナンデモ出来る…ということか?

物足りないとは言いません。きっともう少し生々しくしてしまったら、間違いなく拒否反応を起こす人がいると思うので。
(そういう意味では絶妙なさじ加減だと思います)
それに、この方面を、必ずしもBLで求めているわけでもないですし。
BLで本格的なのを求めるとしたら、こういうタイプよりも調教系かな~。

個人的には、エロ路線ならエロ路線で、妙にシリアス系のシナリオは同居しない方が好きなのかもしれない?
エロゲ例ですが、夜勤病棟のような意味のないバカバカしさは結構好きです。アレは見事にエロだけを楽しむゲームですね。まあ、そういうのはエロゲでやればいいってことなんですが…。
(BLでここまではできないだろうな~。エロゲでさえニッチな世界)

キャラ別コメントは →コチラ  プレイ日記は →コチラ


■原画・CG
原画は、スズケンさん特有のモサ感がまだ残っていますが、だいぶやわらかめになってきたのでは。比較的好きな絵。
筋肉質も以前よりは少なめ。好みな系統としては、姫原とヒロシ(筋肉以外…)。

CGは綺麗です。
さすがにCOREが彩色として名前を連ねているだけはありますね。
背景も綺麗。
どこを見ても手抜きが見えません。

しかし、今回、この新ブランドのゲームにBLゲーム界の有名所を大量に引っ張ってきたのは、元アリスなお二人の人脈・知名度なのか、はたまたスタッフの営業努力なのか。
(COREとかは以前から、BLゲーム界の発展のためお手伝いします!みたいなこと言ってましたけどね)
どちらにせよ、ツボをついていることは確かです。

CG枚数は値段相応かな? 結構多く感じました。
そして、差分の枚数がものすごいです。今までのBLゲームで最多なんじゃないかな…。
あ、でも確認してみたら 絶対服従命令の方が267枚で多かったや。あれも汁の差分が多かったなぁ。

コンプ後オマケCGが非常にポップでかわいいです。


■BGM・音声
BGMはやや少なめ? 内容に関しては、特に違和感はなかったように思います。
あまり覚えてないや。ハッピーエンドの曲が好きかな。
ED曲はヘッドフォンでいきなり聴くとちょっと耳にツライ。
個人的にはBLゲームのOP・ED曲はいっそ歌なしのが好きなのかも、と改めて思いました。
これまでに、女性ボーカルなら、良いなぁと思うものもありましたが。Apocripha/0とか神無ノ鳥とか。
男性ボーカルのOP・ED曲に、どこか浮いてる感じを受けなかったことはありません。原因は不明。
ヘヴンやぷりプリのOPも衝撃的だったよ…。アレは今作とはまた方向性違いますが。
ボーカル入りOPEDなら、エロゲのが好きなの多いですね。Fateとか。

SE、グロ系はさすがに入れなかったんだなぁ。入れればさすがに生々しくなってしまったとは思いますが、やや残念。

声はとにかくすごいです。声優さんお疲れ様でした…。
ヒロシや姫原を除いて、BLというよりもゲイっぽいあえぎが多かったですね。
あえぐというより、ほえるという感じ。肉体派。


■システム
素晴らしい。非常に気合いの入ったシステムです。
一般的な設定に加えて、
 *メッセージ・オート速度のテスト画面あり
 *既読メッセージ色の選択可
 *プレイ中の右クリック操作選択可
 *スカトロONOFF機能あり
 *キャラ別音量調節可
 *セーブ時にコメント記入可・アイコン選択可
 *前回のセーブ位置を記憶
 *ボイスコレクション機能あり
 *一つ前の選択肢に戻る機能あり
 *CG鑑賞に差分枚数記載あり
などなど。

でも、ここまでこだわったのなら、操作性まで気をつかって欲しかったなぁ。
セーブ時にコメント書いた後、エンターキーでセーブ出来ると便利だったのですが。
キーボード操作にほとんど対応していないのはちょっと不便。
基本はマウス操作とはいえ、キーボードを使うこともあるので。
細かい設定があるために設定画面が4ページもあったことも、やや不便ではありました。
キャラクター別音量設定以外は、1画面にできるのではないかなぁ。

また、細かく設定が用意されているが為に、クリック操作が煩雑になるのが難点。
カーソル自動追尾がないのもちょっとツライか。
これがあると一気に色々便利になるのですけどね~。

ゲームシステムとしては、途中から回収が作業になるのが面倒でした。疲れた。
ほぼ同じシーンを2回見ないといけないのが…。
シーン一覧ももう少しわかりやすい方が良いなぁ。
あと、Hシーンだけじゃなくて、エピローグもシーン回想にいれてくれ。
せっかくのハッピーエンドなのに~。
(2006/08/25)