ボーイズラブゲーム 攻略&レビュー

過去サイトの復刻版(2000年~2009年まで)

レビュー◆新婚さん~Sweet Sweet honeymoon~

タイトル 新婚さん~Sweet Sweet honeymoon~
発売日 2007/12/21
私的ランク ★★★★☆
制作元 BaseSon SPICE*
ジャンル らぶえろ夫婦生活ADV
定価 ¥6,800(税込¥7,140)
対応 Windows 98/Me/2000/XP
年齢制限 18禁
ボイス
久珂颯太郎
八重咲はる
綾瀬円佳
小田桐斎
倉貫太一
市河修平
犬塚貴王
神谷皐月
(沖野靖広)
(空乃太陽)
(島崎比呂)
(青島刃)
鈴木千尋
プログレス)
(菅原英二)
このかなみ
声優名一覧は→コチラ
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内容 柊学園弓道部部長の久珂颯太郎と大学院生の八重咲はるは、幼馴染のいとこ同士。
2人は男同士でありながら、祖父の遺言によって結婚し、一緒に暮らすことに。
幼い頃からはるのことが大好きだった颯太郎と違い、研究一筋のはるはただ祖父の遺言に従っただけで…。
不器用なふたりが気持ちを通わせ、本当の夫婦になるのはいつ?

シナリオ :花七・八咲・青木花菜子
原画 片桐雛太
システム

機能
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可)
・読み直し機能:あり
・オートモード:あり(調節:可)
・CG鑑賞モード:あり(67枚+物体1枚)←パーツ替えを含むと229枚(うちカットイン30枚)
・シーン鑑賞モード:あり(66シーン)
・BGM鑑賞モード:あり(16曲)
セーブポイント:100(クイックセーブあり)
・END:7

・右クリックリターン:鑑賞モードは不可
・キャラ別音声オンオフ:不可
・カーソル自動追尾:なし
感想 楽しかった! 
萌え要素の詰め込まれた正当派ラブコメ(+切な系あり)です。
独特な点もありますが、しっかり恋愛を描いた比較的万人にオススメしやすいゲームでは。
ぶっ飛んだあらすじに引いてしまった、シナリオ重視な人にもオススメしてみたい。
そういった観点からも、★4.5をつけようか迷ったのですが…。
今現在かなり満足で、足りないものがありません。
数値だけを見るとイベントCGが少なめですが、実際は相応以上で、カットイン効果も含めてかなり多く感じます。シナリオ量・長さがCGに対してちょうど良いというのも大きい。
ただ、他の★4.5と比べて、今作だけ異質。 →ランキング
他のタイトルは見事に大作と呼べるゲームばかり(心理学fan's disc除く)。
同列に並べられるのか、ということと、シナリオ展開がたまーに飛ぶことを鑑みて、★4に…。
…と思っていたのですが、いまだに萌えが止まらないため、思い切って★4.5へ!
ノリと勢いが苦手、固定カップリングが物足りないという方もいるかもしれませんね(そういった方は、そもそも買わないでしょうけれど)。


■シナリオ
日本語の乱れがやや気になるものの、非常にテンポの良い文章でさくさく進めることができました。
第二章でのHシーン連発以外、まったく飽きが来なかったー!
分岐少なめな二章立てですので、ものすごく多いテキスト量、というわけではありませんが、ぎゅっと濃縮された印象です。

なんといっても萌え要素
年の差敬語攻め年下攻めで若干温度差あるとか、綺麗系俺様受けとか、最初から負けは見えていたようなもの。でも、ツンデレはどちらかというと円佳の方でしたね。
もう、とにかくはるがかわいくてメロメロ。
颯太郎も芯のあるヘタレ具合で良かったです。単なる犬だとちょっと…。
ハルの前ではややヘタレなのに、普段は頼りがいのある弓道部部長というギャップもなお良し。
そして、眼鏡・白衣・研究職・スーツといろんな要素が盛りだくさん。
しかし、その中でも一番のヒットは、円佳が「タチ」だったこと。円佳さん、最高です…! 服装は美意識とか、女装じゃなくて男の美しさなんだとか。素敵すぎる…。(※斎×円佳は固定です)

颯太郎は元々はる大好きなので、第一章では、はるの心情の移り変わりがメインな感じ。
もちろん、颯太郎側の心理描写も多くありましたが、恋愛を知らないというはるの設定の中で、綺麗に心理描写したなぁという印象が強いです。たまにすっぽ抜けてる時もありますが。
第一章に4パターンある颯太郎×はるの中では、『思い出語り』ルートが一番好き。
文化祭もこちらのパターンの方が楽しいし。
『お勉強会』ルートでの『認めてやってもいい』もかわいかったー!
エピローグでは『床屋さん』も好き。思わず吹きました。
颯太郎は本当に良い奥さんですね。料理洗濯掃除裁縫床屋なんでもOKとは。

メインカップルに比べて、サブカップルの心理描写はやや偏ってる感。特に攻め側。
斎×円佳で、『七年越しの恋』ルートは結局円佳側の押しだったし、『思い出語り』ルートも斎が何考えてるのか伝わりづらい。
教授も元から好きだったってことでいいんでしょうか。七年前のは単なる逃げ?
そこら辺も、前振りか補完が欲しかったところ。
とはいえ、文化祭やエピローグ、第二章がラブラブっぽいんで良いんですが。
ちなみに、第二章の話は颯太郎×はるメインです。第二章にもサブカプは登場しますが、サブカプの話自体は第一章までで終わり。良い脇役になっています。

このゲームは、女性キャラも出張っています。
女装ルートの皐月ちゃんは良い子なのですが…、新撰組ルートは爆発してダメな子に。
BLゲームではめずらしく、臨界点突破した女おんなしたキャラでした。
その代わり、予想外に犬(貴王)が良い奴。表情豊かでかけ合いが楽しかったです。

今作『新婚さん』の総プレイ時間はオートモードで25時間程度。一部のHシーンや皐月のがなり声など、タルくなった部分以外はすべてボイスを聞いています。
なお、第一章で全カプのエンドを見てから、第二章へ行くことをオススメいたします。
颯太郎×はるだけ見て第二章行ったら、意味不明状態に陥ったので…。
初回は本当に最低限しかないルートを通ってしまいました。

プレイ順:床屋さん・異国の地で・お勉強会・七年越しの恋・思い出語り・新たなスタート
プレイ日記↓(脇カプのを見ると分かりますが、今回長いです) 
 初回プレイ・第一章第二章太一×修平・斎×円佳・颯太郎×はる回収


■原画・CG・背景・立ち絵
かなり上質。
独特の華やかさがあるエロゲ風味の絵ですが、慣れれば大丈夫ではないかと。
個人的にはものすごく好みのCG。
兄ブランドの力もあるのか、彩色含めて全体的に安定して高い水準を保っていました。
マンネリにさせない構図・構成も◎。
第二章含めて、あれだけのパターンのHシーンがあったのにはびっくり。どれだけあるんだと思わず笑ってしまいました。
浮くかと思っていたSDキャラも、上手く使われていてかわいかったですね。

最初に書いたとおり、イベントCGの枚数は少なめに見えますが、まったくそれは感じさせられません。
まず、普段の会話からして、立ち絵・顔グラフィックが頻繁に変わるので非常ににぎやか。
マフラー・コート等の小物類や服装など、シナリオに合わせて細かく変化していたのが好印象です。
メッセージウィンドウ横の顔グラだけではなく、顔グラが表示されていないキャラの立ち絵の顔も、セリフに合わせて表情豊かに変化します。

そして、イベントCG。差分がふんだんに使用されているため、イベント中も飽きが来ません。
今作の売りの一つ、カットインも効果大。
局部や結合部のどアップ等、ややエロゲチックな面もありましたが、表情豊かなキャラ達が見えて良い感じ。
ていうか、とにかくはるの表情やら何やらかわいすぎてヤバイ。でっかい眼が動く動く。
しかし、カットインの乳首は変にリアルすぎて笑った。そこまではいらない(笑)

背景も綺麗だったなぁ。結構パターンあった気が。
背景に対して、感想を持つことはめずらしいので、かなり良かったのかな?と。
好印象です。


■ボイス・BGM・SE
ボイスありで良かったゲームですね。
また、で申し訳ないのですが、はるがかわいくてかわいくて。
はるは、場合によっては幻滅かもと思っていたので嬉しい限り。
高すぎず低すぎず、ちょうどいい落ち着いた声音でした。
(ただ、一番好きなキャラはツンな円佳さんかもしれません。デレがかわいすぎる! …声には最初ビビりましたが)

完全フルボイスなのもすごい。関係ないクラスメイトやら何やらしゃべるしゃべる。
ただ、フルボイスだからこそ、音声のオンオフは必要なんじゃないかなぁ。
場面によっては声量を小さめにしたいキャラがいました。

BGMはやや少なめですが、プレイしていて少ないと感じることはなかったかも。
無音含めて、うまく使われていたかと。


■システム
兄ブランドがあるため、比較的快適です。
ただ、シナリオをマウススクロールで進めることが出来なかったため、オートモードで進めていました。でも、使い勝手の良い設定には出来たので、満足。

セーブ数100個もありますが、まず使いきりません。CGがあるシーンはすべてシーン登録されますし。コメントが書ければ色々保存出来たかもですが。
セーブ&ロード時の確認ボタンは、もう少し上手く処理して欲しかった所。
私はゲームウィンドウを一番右上に持って行ってプレイするのですが、確認ウィンドウは必ずPC画面の中心に出てきて…。
マウスカーソルの自動追尾がないため、わざわざ押しに行っていました。
コメントウィンドウ枠に付いているボタン類は押しやすく邪魔にならない大きさで良い感じ。

あと、CG鑑賞やシーン回想モードから、右クリックリターンでタイトル画面に戻れると非常に使いやすかったです。クセでどうしても右クリックしたくなる…。戻るを押しに行くのが面倒でした。
あと、CG・シーンともに、どのページにもすぐ飛べるようなページ一覧が欲しかったですね。
シーン名が全部に付いているのは嬉しかったです。

どうでもいいことではありますが、ゲームウィンドウ一番上のメニューバー左端にあるアイコン。タスクバーにも表示されてるヤツ。
このアイコンが真っ白なのが気になります。せっかく専用のアイコンあるんだし、それ表示させて欲しかったなぁ。なんかエラー起きてるみたいで…。

ゲームの起動中、PCのハードがやけに音をたてているのが気になりました。ちょっと不審な音です…。

■etc
今回、オフィシャル通販だったので「新婚さん~ちょこちょこっとはにーむーん~」もGETしました~。もちろん1.5章をプレイ。
『颯太郎のとある日常』と題するとおり、至って普通の内容でした…。
面白くはありましたが、短め。ちなみに専用のイベントCGは1枚のみ。
でも、オフィシャル通販は定価よりも安いので、損した感はまったくないかな。
ゲーム本体も気に入ったので、売り払わずに手元に置いておきます。

カウントダウンボイス、聞きました~。発売前は声を聞くつもりなかったので。
らぶらぶでいいなぁ。…皐月が最高だ(笑)
しかし、食事シーンの多いゲームでした。うまそうで…。
(2007/12/24)