レビュー◆帝国千戦記
タイトル | 帝国千戦記 千夜の夢 |
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発売日 | 2004/04/23 | ||||
私的ランク | ★★★★☆ | ||||
制作元 | 郎猫儿 | ||||
ジャンル | 戦闘シミュレーション+ADV | ||||
定価 | ¥7500 (18禁追加ディスク:¥4500) | ||||
対応 | Windows98/Me/2000/XP | ||||
年齢制限 | なし (+18禁) | ||||
ボイス |
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攻略 | 覚え書き(Excelファイルの攻略下書きメモです。解読が必要です) | ||||
内容 | ある巨大な帝国が滅びた。各地の豪族が国家統一を目指す乱世の中、市井の人々はなすすべもなく時代の波に呑まれていた。 主人公・陶青樺もそんな村人の一人であったが、ある日以降、復讐を果たすため、孟元堅とともに陳王高を倒す旅に出ることとなる。 後に神童と呼ばれたその青年が、歴史を変えるまでの物語。
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システム & 機能 |
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可) ・読み直し機能:あり(音声再生:可) ・CG鑑賞モード:あり(125枚)←パーツ替えを含むと 枚 ・シーン鑑賞モード:あり(メインキャラ:121シーン/サブキャラ:111シーン) ・BGM鑑賞モード:あり(27曲) ・セーブポイント:48 ・END:36前後 ・右クリックリターン:可 ・マウススクロール:無効 ・キャラ別音声オフ:不可 |
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感想 | ※以下、追加ディスクをインストールした状態でのレビューです。 作業プレイにより多少中だるみしたものの、そのボリュームは半端じゃありません。 コンプしようと気負わずにプレイするのをお勧めしたいゲーム。自分の好きな部分のみのいいとこ取りだけで充分楽しめます。 中だるみ分で評価ランクを★4つにしようか迷いはしましたが、2004年に発売されたやや古いゲームだということも鑑みて★4.5で。飽きる部分を含めた総合的なおもしろさとしては★4のままかも。まあ、大作には違いないです。 修正パッチは必ず当てましょう。 ■シナリオ 比較的安定しています。長すぎて読み飛ばすこともありましたが、文章にはそこまで違和感は感じなかった気が。 ただ、じっくり読んでいた初回プレイ時(豪傑ルート)は、たまに事実が前後していることがあったのが気になったかなぁ。 内容的には趣味嗜好の問題で受け付けない部分もありましたが、基本的におもしろかったです。 イベント量はとにかく豊富。 どのルートでも発生する共通シナリオはスキップして、メインキャラのシナリオのみを声付きで読むだけでも、1キャラ4時間程かかります。 なんせ、1キャラに付き、ベスト・グッド・バッド・陵辱の4つのENDがありますから…。 それに加えて、サブキャラのイベントが非常に多い(全部で111シーンある)ため、序盤のプレイ時間はかなりのものになるでしょう。 サブキャラのイベントを一切見なかったとしても、最低限1キャラ4時間×7人分は結構疲れますよ…。毎回毎回武器引き継ぎのために初めからプレイしているのも疲れる原因ではありますが。 ちなみに2~3周目以降はスキップすればなんて事はありませんが、共通シナリオ部分もかなり長いです。 初回は無難にノーマルな豪傑ENDだったので、その次に一番の目当てだった貴沙烙ルートをプレイしたところ、私的大ヒット。とにかく萌えに萌えました。 その代わり、それ以降、私の帝国千戦記に対する印象はほぼ下降方向に向かっていましたが…。後半にあまり興味ないキャラを集めたせいか、もう飽きてしまって。 楽しみたいがために先に萌えっぽいルートをプレイすることが多いのですが、それも善し悪しなのかもしれませんね…。ちょっと考え所でした。 サブキャラのエピソードイベントは非常に楽しめたのですが、千夜の夢を追加してもサブキャラには18禁イベントが増えなかったのが残念。まあ、その分「帝国千戦記~日々徒然~」は楽しく読むことが出来ましたが。 特に招夜×乾陀羅はゲーム中でも非常に気になっていたカプだったので、オフィシャル同人で読めて嬉しかったですvv 何か言うとすれば、もうちょっと長めで読めたらなぁというくらいでしょうか。第二弾の校延のはページに余裕があったのか結構長めで、むしろ乾陀羅のをもっと読みたかった…と思ったものでした。 そういえば、発売当時はサブキャラ×主人公があるものだと思っていたものでした。なので、『日々徒然 第二弾』に載っている雲月火×青樺の四コマが非常に違和感…。 ■キャラ別プレイ日記 各キャラの感想は雑感に記載(貴沙烙のみ別枠です) → 【コチラ】 (実はまだ陵辱は半分以上プレイし残していたり…。パーツ替え込みのCG枚数を記載しているのはそのせいです。プレイ後に上記雑感にまた書き加えます) ■原画・CG 基本的に綺麗です。由良さんらしい絵なので角張っているのが気になる人もいるかもしれませんが、冤罪よりは目立つ部分も薄れているのではないかと。 しかし、各キャラベストENDのCGが、全体的にやけにポップなのが気になりました。作風違いますよー。結構好きな絵であって決して嫌いな絵ではないのですが、変に異なる作風が混ざるのには違和感。 個人的に一番好きな状態の絵は、軍団編成時に表示される顔グラフィック。これが基準だからベストENDCGのポップさ加減にはビビるんですよ…。 軍団編成画面で名前をクリックした時に表示されるバストショットのCGも好みなのが多いかな~。翡翠と招夜は顔グラよりバストショットのが好きです。 ドットで描かれたSDキャラは、うまくデフォルメがきいていて全キャラ非常にかわいいです。 攻撃時のモーションも、基本はパターンは同じですが、それぞれ特徴があって見ていておもしろい。 ホント、よくこれだけ作ったものだ…。 ウィンドウデザインやシステム画面系のゲームデザインがやや微妙。やはりなんとはなしに古くさい感が~。 ■サウンド 声優さんはそれなりに健闘しているのではないかと。明らかなハズレも多少ありますが…。 燕旺珂役の方は初回同梱CDでの棒読み加減が本当にひどかったですが、ゲーム後半では慣れてきたのか比較的普通になっていました(慣れたのは私の方か??)。 しかしいつになっても、あの「映し絵~燕旺珂の寝室編~」だけは聞けたものじゃないです。 あと、個人的に校延と雷穿基の声だけはとことん合いませんでした…。 女性声優は主にHシーンで高い声がうるさいなぁと思うことはありましたが、基本的には気にならなかったかな。李琉舜の声とか普通に好きです。 BGMは正直イマイチ…。主に初回プレイの時に気になったのですが、もうちょっとBGMに徹して欲しいなぁと思いました。なんとなく前面に出すぎな気がして…。システム側で音量は結構抑えているんですけどね…。 また、27曲もあるわりには、効果的なBGMの切り替えが出来ていなかったように思えます。シーンの中で感情の上下があったとしても、それに関わらず一定のBGMのままなことが結構あったので。イベントが多いのは分かりますが、もうちょっと徹底して欲しいところ。 あと、これはシステムのせいだとは思うのですが、BGMにノイズがよく混じるのが気になりました。それともPC依存なんだろうか…。フリーズとかもたまに聞くので大元のプログラムに問題がある気がするのですが。 ひどい時は完全に音が割れていたり…。よくあったのはブーーーと低周波のように鳴り続けるノイズでしたが。その低周波の音量も、イヤホンで聞かなければわからない程かすかなものから、音声が聞こえないくらいの大音量で聞こえるものまで様々でした。 Hシーンでは相変わらずの効果音。でも一定すぎて笑えます。あまり変化をつけすぎると生々しくなりすぎてよくないのでしょうか…。 それ以外のSEはあまり印象にないなぁ…。戦闘時のSEは頑張ってるなぁとは思いましたが。 ■システム ややひどい。いくら2004年のゲームだと言っても…。 SLGである以上、システムは快適でないと不便です。ビジュアルノベルに比べて必然的に操作が多くなりますからね…。 ビジュアルノベルに必要なものはそれなりにそろっています。あと必要なのは操作性と動作の軽快さ。 セーブ&ロード周辺が厄介ですね。セーブ画面を開くのに2クリック、セーブするのに2クリック必要なのはどうかと…。ロード時も同様。せめて、ロードくらいは1クリックOKにできなかったのでしょうか。 カーソル自動追尾があれば、ほとんどの問題は解消されるんでしょうけどね…。そんな機能は搭載されていないため、毎回手動で実行ボタンを押しています。 セーブ時に上書き確認メッセージが無いのもなぁ。とはいえ、現在の機能のままつけられてもうざいだけになってしまいますが。やはり自動追尾は必要ですよ。 さらに、画面切替の遅さが致命的。エフェクト込みでも1秒以上かかってほしくないです。時間のかかるエフェクトなら仕方ありませんが…。でも、そのエフェクトも効果的なものならいいのですが、必要なさげなら最初から省いて欲しいですね。 できれば、セーブ&ロード時の画面切替も1秒以内が理想的ではありますが、そこまでは望めないかな。 ついでに、プレイ中の画面転換時に、少し前に表示されていた顔グラフィックとコメント枠が一瞬表示されて即消えるのは、どうにかしてほしかった…。ちかちか点滅しているようでうっとうしいんですよー。いきなり関係ないキャラの顔が出てくるのにも驚きます。 あとはマウススクロールが全般的に無効なのがイタイ。 バックログは「履歴」を押さなければ表示させられないのとか、それをさかのぼる時もマウス上スクロールでは進めないのとか、通常のメッセージを進める時もマウス下スクロールが利かないのとか。 回想など何ページもある場所でもマウススクロールが使えると便利なんだけどなぁ。この機能は他ゲームでも中々見かけませんが。 なんだか全体的にシステムが古くさいんですよね…。開発の延期につぐ延期のせいでかなり昔のシステムを使用したままになっているだとか、そういった事情があるのでしょうか?? ほとんどのページで右クリックリターン有効なのは嬉しい点です。あと、他の画面切替は遅いのに、右クリックリターンを使用して戻る時だけは早いのですよね…。 できれば、すべてをその速さに合わせて欲しかった。 あ、もう一つ致命的な所。ゲームを一度始めたらタイトルに戻ることが出来ない点。これはかなり嫌でした…。途中途中で回想にどう登録されたか見たいことが多々あったので。 「タイトルに戻る」なんて大して難しい機能じゃないんだから普通に装備しておいてくれ…。 どうせなら、設定項目の「出口」でタイトルに戻らせて欲しかった。ゲームの終了なんてプログラムに依存しなくても出来るんだし…。 最後に、18禁追加ディスクは好きな時に使わせて欲しかったかなぁ。 アリスブルーのようにユーザー側で好きな時にオンオフできるものだと思っていました。 インストールしたら起動画面が変わってしまってびっくりした…。ちょっと暗いイメージ。 (2006/03/31)
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