レビュー◆FANATICA~ファナティカ~
タイトル | FANATICA~ファナティカ~ |
||||
発売日 | 2004/11/04 | ||||
私的ランク | ★★★★ | ||||
制作元 | CORE | ||||
ジャンル | 中世ヨーロッパ・転生物アドベンチャーノベル | ||||
定価 | ¥8800(税抜) | ||||
対応 | Windows98/Me/2000/XP | ||||
年齢制限 | 18禁 | ||||
ボイス |
|
||||
攻略 | 攻略ページは → 【コチラ】 | ||||
内容 | 過去の記憶を失っている主人公アーシルは、想い人でもあり、たった一人の知人でもあり家族でもあるカーティスとヨーロッパを転々としていた。ある日、二人は思い掛けなく友人ロドニーの好意によって豪華客船に招待されることになる。 『………まだ何も思い出さない?このままだとゲームは失敗だよ? ………それとも君はまだ、自分を本当に愛してくれる人を……見付けられてないのかい?』 船で出会った謎めいた男アーヤが残した言葉。 そして月の光に姿を現す、銀色の髪と紅い瞳を持つ『アーシル』ではない『アーシル』。 自分の存在の不確かさに翻弄されるアーシルを、船に乗り合わせた男達がそれぞれの想いを持って手に入れようとする。 自分が犯した過去の罪と、忌まわしい血脈の秘密、そしてある男への深い愛。 永い時間の中で姿を歪めた想いの鎖。 痛みの中に存在する真実。 抗えない淫靡な情欲の温度。 ──────皆既月食の夜、永遠が始まる。
|
||||
システム & 機能 |
・テキストのスキップ:あり(既読判別:可) ・読み直し機能:あり(音声リプレイ:可) ・CG鑑賞モード:あり(112枚)←パーツ替えを含むと159枚 ・シーン鑑賞モード:あり(106シーン) ・BGM鑑賞モード:あり(20曲) ・セーブポイント:50 ・END:6 ・右クリックリターン:一部可 ・マウススクロール:有効 ・キャラ別音声オフ:可 |
||||
感想 | おもしろかったです。ただ、この小説のように延々と続いていく文章にダレる人には向かないでしょう。 うまく息抜きするか一気にやり抜かないとたぶん飽きます。長いです。 私自身、体験版では途中で若干飽きていました。実際にプレイを始めた際には、不思議と体験版のようにはならず、一気に読み進められましたが。 しかし、乗船前のいわゆるオープニング的な部分だけで2時間かかったからなぁ…。 もうちょっとオートモードが自在に調整できれば良かったのですが…。 ほぼすべてが好みではありましたが、「とにかくものすごくおもしろい!!」という感じのゲームではないので、★4つ。 ■シナリオ 好きな文章です。たぶん、うまい、のではないかなぁ。ふとしたシーンでそこはかとなく漂う品の良いエロさも好み。 三人称多元描写もほぼ違和感なく駆使されていました。個人的に攻め視点が好きらしい。今回、カーティス視点が一番多かったらしく、それも満足の原因? また、小説的な文章もメッセージ表示ウィンドウが大きく取られていることもあり、難なく読み進めることが出来ました。 たぶん、一般的な画面4分の1サイズのコメント枠だと、今回のようなシナリオは読みにくそうだ…。 前世モノ(厳密に言えば一部異なりますが…)というジャンルは、それこそ因果応報めいていてそこまで惹かれはしないのですが、内容としてはおもしろかったです。 他に見られる前世モノとちょっと違うのがアーヤの存在。興味深い位置を作ったものだなぁ、と。 その配置がなんだか好きです。トーラス・ZEROも楽しみだ~~♪ あと、カーティス×アーシル・ロドニー×カルム・霜波×リーウェンの関係が大好きです。カルム×アーシルもかな。というか全部。 それぞれの関係が非常に印象的で…。最近プレイしたゲームでは、気に入る固定カプが少なかったため、余計に印象に残っています。 すばらしきヘタレ攻め。こういうヘタレ攻めは大好きです。 個人的嗜好として、ヘタレ攻めのすべてを愛することはまったく出来ませんが、その中の一部に大好きなラインが存在するのですよね…。 好き系がセレスト・カーティス・ステラン(ボーダーですが)とか。どこか強いへたれが好きなのかも。 ケイスケは好きだけどボーダーでやや不可側。他はたぶんほぼ不可。 こいつにはまかせられない…と思わせられるヘタレ攻めは不可の様子。とはいえ、受け側によってもまた異なるのでしょうが。 追加シナリオで一気にハマったのが、ロドニー×カルム。やりとりすべてが萌えすぎる…。しかも将来は主従!!(ネタバレのため反転) ロドニーが弱へたれ系かと思いきやまったく違ったのが特に萌え。男前だ…。 ラストクロニクルで更に萌えました。冬コミで新刊買っておいて良かった~。ストイックな男じゃないロドニーが最高です。もっと続きが読みたいなー。 ■原画・CG これも非常に好み。 原画自体も好きだし、塗りも好き。背景も自然。 ただ、主にHシーンで主線をつぶしすぎていたのが気になったかな…。のっぺりしたベタ塗りに見えることがたまにありました。今回は主線を消す塗りとのことでしたが、やりすぎは良くないのではないかと。 今回の8800円という価格はイベントCGの枚数による物なのかな? END数が少ないわりには、ややお高め。その分、ふんだんにCGは使われていましたけどね。CGの使い方は効果的でした。 実は初期の頃、CARNELIANさんの絵と区別が付かなかったりもしました。 今はむしろ、アーヤの立ち絵(?)だけ他と違って浮いてるのが気になるかなぁ。やはり線が違って。イベントCGは主線を消しているだけあって、そんなことないのですけどね~。 未だに違和感を感じることがままあるので、どうせならもう少しFANATICAよりに描いて欲しかったなぁとも思います。線画色変えるだけでも違う気がする。 あと、ゲームデザインも秀逸だなぁと感じました。なんというか、センスが良いです。美しい。 立ち絵と顔グラフィックの機能を併せ持ったようなメッセージウィンドウ両脇のグラフィックも好印象。 ■サウンド 声優さんもハマってますし、ちょっと気が重くなるような曲が多いですがBGMも世界観には合ってるかと。最後の曲には驚きましたが。効果音とかも結構印象的でした。 アーヤの声だけはどうも違和感が~。なんかカマっぽい。慣れましたが。 なんとなくもう少し高めか、でなければもっとホストっぽい感じ(適当)かなぁ、と。 遊び好きということで少年声をイメージしていたのかも。 うーん、少年声というのとも違うか。私的なイメージとしては、アーヤは少年でもなく青年でもなくという感じです。 ■システム 比較的快適なシステムでした。 基本的な設定に加えて、画面エフェクトの速度変更・セーブ&ロード確認・音声キャンセルの有無など便利機能も完備。 様々な操作中にも音声や進行が途切れない優秀システムです。 セーブ&ロード・詳細設定も1クリックで可能。カーソルオンでメニューの出るめずらしいシステムでしたがどの画面でも自在に使えて便利でした。 惜しむべきはオートモード。MAXにしてるのにあまりに遅すぎて役に立ちません。 さらにオート時にメッセージ速度が一定で変えられないのがなぁ…。 まあ、まだこれは比較的適切な速度なので良いのですが、改行速度が遅すぎです。 ぱっぱっと進めたいからオートモード最速にしてるのに…。 前の文の最後の文字を表示したら、すぐに次の文に進めてください…。なんで2秒近く待たせるんだろう。最速なのに…。 ただでさえ小説なので、クリックで進めるのめんどくさいんですよー。 オートモードでのんびりさくさく読みたいんですよー。 あと、システムの変更した後はOKをクリックしないといけないのでやや面倒だったかな。 単なる癖なのですが、つい右クリックで抜けてしまうので。 それとキャラ別の音量調節が欲しかったです。アーシルの声をやや小さめにして、カーティスの声をもう少し大きくしたかった…。カーティス低くて聞こえにくいのですよ。 あ、まだあった。あのバックログの改行はただただ邪魔でした。読みにくい。 ゲームシステムとしては非常に興味深いシステムでしたね。 ヒントがないと間違いなく他ENDにはたどりつけなかったでしょうが…。 チャート式のルナークロニクルもおもしろい。全シーンが必ず鑑賞できるというのはなんとなく嬉しい。途中までは普通にプレイしてちゃんと埋まるのか心配でしたが、ほぼ問題なく埋まりました。 BGM鑑賞後に必ずフェードアウトがかかるのが非常に好印象。綺麗です。 しかし、CG鑑賞の並び順がやや不思議。 (2006/02/14)
|